lesson10 人は何にお金を払うのか?
こんにちは
大矢です。
今日お話しする内容は
「人は何にお金を払うのか」
というテーマについてお話ししたいと思います。
この質問をされて
「お金を使うのは必要なものにでしょ?」
と答えた人は
正直あまいです。
ご自分がお金を払っているものを
思い出してみてください。
日用品のような
必要最低限のものだけではないはずですよね?
で、あなたはマズローの五段階欲求説
というの聞いたことがありますか?
マズローの五段階欲求です。
これは人の欲求には段階が存在して
5つに分かれているといわれています。
本当はもっと細かく分類できるのですが
今回は基本的な5段階
で簡単に説明したいと思います。
5段階の一番下が
生理的欲求、
これは食欲、睡眠欲、性欲、呼吸、排泄
といった生き物であれば必ず持っている欲求のことです。
2番目が
安全の欲求です。
これは安全に暮らしたいという欲求で
家とか最低限の生活をすることができることを望むものです。
3番目が社会的欲求もしくは帰属欲求です。
これはどこかに属していたいという欲求で、
仲間を作りたいと望むものです。
学校や会社でにいれば、
仲間外れにされるのを恐れて
どこかに属していたいと感じるのが
この欲求になります。
4番目は承認欲求です。
これは誰かに認めてもらいたいと思う欲で
否定されたくないとか否定されることでイラッとするのは
この欲があるからと言われています。
最後の5段目は
自己実現欲求です。
これは自分の能力を発揮して
夢を実現させたいと思うことです。
この5つの欲は人間誰でも持っていると言われています。
なので、昔からよくマーケッターの中では、
マズローを意識して下から満たすこと
というように言われ続けていました。
これは決して間違いではないんですね。
ですが、
ここで1つ問題があります。
というのも
このマズロー5段階欲求は
1943年に論文で発表されたものです。
つまり今から80年くらい前のものになり、
今とは時代が全く変わっています。
80年前だと、
モノ自体が少なかった時代ですし、
戦争も起こっていた時代ですので、
ほとんどの人が
生理的欲求もしくは安全欲求を
満たしたいと思っていたと言えます。
つまり、
その頃はお金も食べ物も住む場所もロクにない時代ですので
モノさえがあればみんな欲しがっていたということです。
まずは生きるための安全を確保することが最優先だったわけです。
ですが今の時代はどうでしょうか?
特に日本ではあらゆるものが手に入るようになっていますので、
特に生活に困るようなことはないといってもいいと思います。
つまり、ほとんどの日本人は
生理的欲求や安全欲求は満たされているということです。
では、その2つの欲求が満たされれば
次はどうなるかというと
帰属欲求と承認欲求を満たしたいということになるのです。
要は今の日本で
生理的欲求や安全欲求を訴求した方法でモノ売ろうとしても
みんなそこにお金を使わなくなったということなのです。
逆に戦争があったような頃に
承認欲求や社会的欲求に訴えるようなものを売っていたとしても
売り上げにはつながりにくいということなのです。
最近の日本では
自己啓発とかスピリチュアルな話が流行っていますが、
これはこの生理的欲求や安全欲求がすでに満たされ、
帰属欲求と承認欲求を満たしたいという人が多いからなのです。
つまりは形あるものにお金を使うよりも
形がないものにお金をつかうことが多くなってきていると言えるのです。
例えば、分かりやすいのがディズニーランドに何度も行くというのは
形あるものにお金を払ってないですよね?
これは何にお金を払っているかというと
「体験」というものにお金を払っています。
旅行もそうですし、
エステとかライブとかバンジージャンプとかもそうですね。
そして先ほどのスピリチュアルで言えば、
悩み解決のセラピーやコミュニティにお金を払っています。
これらは全て体験、
つまり帰属欲求と承認欲求を満たすためのものです。
では、形あるものにお金を払わないのなら
モノづくりをしている人はみんなもうダメなのか?
と思う人もいるかと思いますが、
決してそうではありません。
モノづくりしている人はそれなりの売る方法というのがあります。
この話はまた別の機会にお話ししたいと思います。
では今回のお話はこの辺で終わりたいと思います。
また次回お会いしましょう。