lesson3 作家さんが陥りやすい落とし穴

 

 

 

こんにちは
大矢です。

 

 

前回のお話では
「ハンドメイドを続けていくためにはファンづくりが必要であり、
ファンづくりの為にはブランディングが必要である」
というお話をしました。

 

 

まだ見ていないという方は
ぜひ目を通しておいて欲しいと思います。

 

 

そして今日のお話なのですが・・・

 


「作家さんが陥りやすい落とし穴」
というテーマでお送りしていきたいと思います。

 

 

今回は、
ハンドメイド作家さんと
普通に小売業をやっている人、

 


つまり仕入れて売る人とを比べて

ハンドメイド作家さんが
なかなか売り上げが上がらない理由を分析してみました。

 

 

当然ですが、
通常の小売業をしている人の場合、
販売者が商品を制作しているわけではありませんよね?

 

 

なので、
「売れない」と感じた時にどうするかというと、
販売している商品が悪いとは思わずに

売り方が悪いんだと感じて、
他の販売方法を勉強します。

 

 

ですが、
多くのハンドメイド作家さんというのは
自分の作品に問題があると勘違いし、

 

 

いつまでも
作品の品質が悪いとか
デザインが悪いとか
使い勝手が悪いと思い込んでしまっていて

販売方法が悪いというところに気付いていません。

 

 

こうなってしまうと
いつまでもステージアップすることができず、

本当は今の自分に何が必要なのか
というのが見えてきません。

 

 

その必要なものとは
考え方だったり
知識だったり
経験だったり
人脈だったり
様々です。

 

 

そしてステージアップしないということは
その必要なものに気づけないということなので、
当然手に入れることもできないのです。

 

 

例えば、小学生の男の子が
「ドラゴンボールのカードがほしい」
「ポケモンのゲームがほしい」
と言ってる中で

 

「お金が儲かる方法教えるよ」
と言っても、全く反応がないと思います。

 

 

むしろ、
「そんなことより早くドラゴンボールのカードが欲しい」
とか
「早く帰ってゲームやりたい」
と思うはずです。

 

 

でも小学校から中学校や高校にステージが進めば
そんなカードゲームやテレビゲームから卒業します。

 

 

そして、
「新しい服が欲しい」
「新しいブランドものが欲しい」
「新しいバイクが欲しい」
「新しい車が欲しい」
「彼氏・彼女が欲しい」
「時計が欲しい」
となれば、「やっぱりお金が欲しい!」

 

 

という感じで、ステージが変わってきて
自分に必要なものも必然的に変わってきます。

 

 

実は、単純に小売業だけをやっている人は
このステージアップが早いです。

 

 

なぜなら、販売している商品が売れなければ、
お客さんが何を求めていないのか、
そしてお客さんが何を求めているかということへ
直結して考えることができるからです。

 

 

つまり、ハンドメイド作家さんは
いつまで経っても作品ばかりに目がいってしまって
なかなか次にステージに進むことができないのです。

 

 

そしてインスタやツイッターなどで、
他の作家さんがアップしている書き込みや画像、動画を見て、

 

 

「こんな風に作ればいいのか」とか
「こんな風にデザインすればいいのか」
と言って、また作品制作を始め、

その作品をminneやcreemaへ販売して、
また売れない・・・

 

 

という負のスパイラルにハマってしまうのです。

 

 

なので売れないという人は
このステージが永遠に続くのです。

 

 

単に小売業をやっている人と
ハンドメイド作家さんとの差はこれほど違います。

 

 

僕も実際にこのループに入り込んでしまい、
長い年月抜け出せない状態に陥っていました。

 

 

そしてまったく売れない毎日が続いて
借金にまで手を出すようになってしまいました。

 

 

復活したきっかけは
やはり今の自分の考え方だけでは限界があると悟ったからです。

 

 

デザイナーを完全にやめようとまで考えました。

 

 

そうやってドン底に沈んだからこそ
こうして違った視点から物事を見ることができるようになったのです。

 

 

人は一度挫折を経験し、
立ち止まらないと見えないものがあります。

 

 

一度自分が間違った方向へ進んでしまうと
自分は正しいと思ってしまい、
なかなか途中で方向転換することが難しいのです。

 

 

理想的なのは
最初の段階で間違った「思い込み」をしてはいけないということです。

 

 

多くの作家さんの1番の思い込みは
「作品を作れば売れる!!!!」
と勘違いしているところです。

 

 

これはほとんどの人が
最初にハンドメイド制作を学んだ時に、
刷り込まれた思い込みの1つです。

 

 

実は作品が売れる売れないは
品質とはまったく関係ありません。

 

 

これがなぜかというのは
のちのち詳しく話していくのですが、

 

 

ハンドメイドを作ることを教える側の多くは、
SNSの投稿の仕方とか、
Creema
Minne
Base
STORES.jpなど

 

 

どこで販売していけばいいのかという登録方法などを
ノウハウとして教えているところがほとんどです。

 

 

そしてその次に何が起こるというと、
Minneやcreemaなどのプラットフォームで販売するにあたって、
どのように投稿、出品すればいいのか、
そして写真の撮り方という段階に入ります。

 

 

確かに間違ってはいません。

 


正しいと思います。

 

 

ですが、
そんなのは、すでに多くの人がやっていることなので、
やってあたりまえのことです。

 

 

教える側もそれをノウハウとして

自信満々に教えて満足していますが、

 


それはノウハウでもなんでもなく、
ハンドメイドをやるうえで
避けては通れない道であり、

 

 

つまりは最低限やらなければいけないことという事です。

 


実は、ここで多くの人が

マインドコントロールや刷り込みをされています。

 

 

作品を出品する際は
当然、販売先の説明に従って作品を出品しますよね?

 

 

基本的にハンドメイド制作を教えている先生も
この販売先の説明に従って、

登録方法や出品の仕方を皆さんに広めていると思います。

 

 

minneからは本も出版されてますし、
インターネットからでもminneの情報がワンサカ出版されています。

 

 

ちなみにインターネットで

minneへの登録を促すサイトだったり、

 


登録方法や投稿の方法を書いているサイトは

「「アフィリエイトと言ってminneから紹介料を

もらっているところがほとんどです。

 

 

つまり紹介料をもらうために

適当な情報だったりいい加減な情報といった

間違った情報を流している可能性があるということなのです。

 

 

もちろんハンドメイドマーケットだけではなく、


メルカリ、
ラクマ、

PAYPAYフリマm
Yahoo!ショッピング、

楽天市場、
WOWMA、
Amazon、

 

 

これらもすべて同じことが言えます。

 

 

これが現実なのです。

 

 

大勢の作家さんがこのような情報を頼りに

様々な販売先・プラットフォームを活用しますが、

 

 

このインターネットや巷で言われている方法を脳にインプットしてしまうと、
イコールそれが売れる方法、正しい方法と思い込んでしまうのです。

 

 

たとえそれが売れるために遠回りだったとしてもです。

 

 

確かにハンドメイドマーケットというのは

販売するための1つのツールとして考えることは

間違いではありません。

 

 

どんどん使っていくべきだと僕も思います。

 

 

ですが、
「それが全て」と思ってはダメです。

 

 

1つ参考となる良い例があるので紹介したいのですが、
それは楽天市場です。

 

 

今現在は利用していませんが、

以前に僕も楽天市場で出店していたことがあります。

 

 

楽天市場は楽天に入ってきたお客さんを
一切、楽天の外に出させないような作りにしています。

 

 

どういうことかというと、
楽天市場で商品を販売する場合、

 

他のサイトにつなげる導線の役目をするような、
メールアドレスだったりとか、
あなたのブログや、販売ホームページのリンクなどは
一切載せることができません。

 

 

つまり、完全に包囲して、
中から出さないようにしているのです。

 

 

実際に出店してみると分かりますが、
その徹底ぶりは半端じゃありません。

 

 

これが意味するものというのは
あなたの商品を購入したお客さんは

 

あなたのお客さんではなく、
楽天のお客さんということになります。

 

 

そうなると、
あなたのファンになる可能性というのは
とても低くなるということなのです。

 

 

つまり、
あなたなりのブランディングができないということなんです。

 

 

なので、

楽天市場だけに重点を置いて販売しているとどういうことになるかというと、

 

 

楽天の規制に従い続けなければならず、
たとえ手数料を値上げしても

受け入れるしかないということなのです。

 

 

例えば、
2018年に改訂された商品のサムネイル画像について、
(検索してときに出てくる商品画像)
画像内にある文字の削除命令が出ました。

 

 

さらに2019年の3月までに修正しない場合は、
強制的に商品の販売を停止するという過酷な規制がかけられました。

 

 

ちなみに、
この画像に文字を入れることを推奨したのは
そもそも楽天側であって、

 

 

ずいぶん前から多くの店舗さんが
楽天側がお薦めしてくる業者を使って
サムネイルを作成していました。

 

 

つまり楽天にお金を支払ってサムネイルを作成していたのです。

 

 

それなのに、いきなり文字付きの画像禁止命令を出されたため、
各店舗が怒涛のクレームを楽天側にぶつけたと言います。

 

 

極めつけは2019年末に発令された
「全店舗送料無料」の強制執行です。

 

 

コロナウイルスの影響で経済が停滞しているということもあり、
強制執行が延期になりましたが、

 

この送料無料の件については
いくつかの店舗が団体を組んで
独占禁止法違反として訴訟まで起こしています。

 

 

またさらに、
今後は強制的にチャット機能を全店舗に導入するという話も出ています。

 

 

このチャット機能も
通常であれば2000円~3000円程度で使える

チャットのプラットフォームが存在する中で、
月々5000円のサブスクリプション方式にするらしいのです。

 

 

これらを考えると
1つの販売先に依存するというが非常に恐ろしく感じてきます。

 

 

これは楽天市場だけでなく、
どのプラットフォームでも全く同じことが言えます。

 

 

仮に今あなたが、
minneやcreemaで販売しているとして、
いいね!がたくさんついてフォロワーがたくさんいるとして、

 

 

来月から販売手数料を20%に引き上げるという通告がきたら
どうしますか?

 

 

これは幻想ではなく、
今後長い目で見れば十分にあり得る話なのです。

 

 

で、これだけは覚えておいてほしいのですが
主に「作品を掲載する販売先」が説明している内容というのは
あなたの作品の売り上げを上げるためではなく、

 

 

その販売先のサイトを盛り上げるためであって、
もっと言えばそのサイトが儲かるためにやっている

ということを肝に銘じておいてください!

 

 

そしてそのあとは、
「じゃあ、あとはみんな作品作りがんばってね」

 

 

という感じで多くの人が野に放たれるので、
大勢の人がそこで止まって足踏み状態になってしまい、
「売れない」ということが起こってきます。

 

 

さらにそういう人たちに対して

もっとサイトを盛り上げてもらうために

「売れない作家さんが

作品を売れるようになる方法」

と謳って、

 

 

知らず知らずにサイトのために

頑張ってしまうような流れを作られてしまっているのです。

 

 

そのようなメッセージを受けた本人は全く気づいていませんが、

実はそのメッセージというのは

「うちのために売れるように頑張ってね」

と言われているのと変わりません。

 

 

つまり、そのような情報は
小学生が中学校や高校にステージアップさせないために
囲っていると考えたほうがよいです。

 

 

小学校から卒業してステージアップして「自立」されては
販売先のサイトが困るからです。

 

 

いつまでも子供のままで自分たちに依存させていたいのです。

 

 

悪い言い方をしてしまうと
「利用する者」「利用される者」です。

 

 

大昔、
古代エジプトから存在する巨大なピラミッドも
作ったのは人間です。

 

 

僕たちハンドメイド作家は、
販売サイト・もしくはハンドメイドマーケットという

巨大なピラミッドを作る労働者なのです。

 

 

実際に目に見えていませんが、
利用する者とされる者の
構造や仕組みの本質は
何万年も不変的なものなのです。

 

 

大切なのは、
いかに自分たちがそこに気付き、
そのステージから「脱出」できるかが問題です。

 

 

自分の殻に閉じこもっていたら
絶対に気づけない領域です。

 

 

先ほどもお伝えしましたが、
小売業をしている人が「売れない」と感じたら
どのような行動をとるかというと、

 

 

「売り上げを上げる別の方法」とか
「売れるための別の販売方法」なんかをネットから探します。

 

 

つまり商品が売れるためのいろんな情報を探したり、
売るためのスキルが身に付くための情報を探すのです。

 

 

要は「有力な情報」が必要ということになります。

 

 

作家さんも
今回僕がお伝えしたような
「情報」をしっかり収集する必要があるのです。

 

 

この情報については
次回のお話で詳しくお話していきたいと思います。

 

 

それでは今回のお話はこれで終わりたいと思います。

 

 

ご覧いただきありがとうございました。